文太部長一家のロハスな毎日

フレンチブルドッグの文太部長と3にゃんず、幸多、あゆみ、ちびの仲良し日記とドッグフェイム情報。 

About us

*フレンチブルドッグ 文太部長*
散歩とごはんとおかあはん命。
弟妹喧嘩を仲裁する世界のケーサツ。

*茶トラ猫 幸多(こーた)*
普段はクールを装っているが、
実は一番甘えん坊で超マザコン☆

*白グレー猫 あゆみ*
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クールビューティツンデレクイーン。

*サバ白 ちび(Tibby)*
世渡り上手の罰当たり。
ちびの辞書に「遠慮」はない。 

より安全な麻酔のために、飼い主が知っておくこと&できること <後編>

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ぴとっ


昨日の「より安全な麻酔のために、飼い主が知っておくこと&できること <前編>」 の続きです。

①事前検査
②絶食、絶飲
③手術当日の術前診察
④抗生剤・痛み止め前投与
⑤留置針確保
⑥静脈点滴
⑦鎮痛・鎮静剤前投与
⑧麻酔薬導入(注射)
⑨気管チューブ挿管、生体モニター取り付け
⑩吸入麻酔
⑪処置開始(術中モニタリング)
⑫覚醒
⑬術後管理
⑭抜糸(10日後)


⑦鎮痛・鎮静剤前投与以降、病院に預けたあと、どんなことが行われているのかを中心に書いていきます。

(続きは 「Read More」 からどうぞ。)






⑦鎮痛・鎮静剤前投与
●理由
麻酔前に興奮させずに落ち着かせる、ストレス軽減(犬、および病院のスタッフともに)して扱いやすくする、麻酔薬を軽減させるため。

●短頭種のリスク
フレンチブルドッグなどの短頭種が他の犬より麻酔のリスクがあるのは、鼻ぺちゃのせいで元々呼吸がしづらく、呼吸困難になりやすいからです。麻酔のリスクは導入時と覚醒時に最も高まるのですが、導入時のリスクは興奮とともに高まります。

興奮すると呼吸が荒くなって体温があがり、喉が腫れたりします。そういう状態になると気管にチューブを入れることが難しくなり、興奮によって心拍数や血圧も増加し危険因子が増します。

文太が以前死にかけたのはまさしくこの状態。この時点で鎮静剤を打ったが、全く効果がなかったと先生が言っていて、軟口蓋が気道をふさぎ低酸素状態が続いてチアノーゼまで出ていました。

ちなみに、幸多も去勢手術の時病院で猛獣と化し、病院中壁もよじ登る勢いで逃げて暴れまくり、落ち着かせるのがものすごく大変だったらしいです(^^;)


●飼い主にできること
病院で興奮しやすい子は、文太と同じく麻酔が効くまでそばにいることを先生にお願いしてみるのもひとつの方法だと思います。興奮して手が付けられなくなると困るのは先生の方だと思うので、おそらく承諾してもらえると思います。(ただし、飼い主がいれば落ち着くことができるということが前提ですが。)

たとえワクチンや健康診断のような命にかかわるものではなくても、何をされるかわからない病院は多くの犬にとって(もちろん猫にとってはもっと!)怖いところです。待合室には不安で吠えたり落ち着きなくうろうろしたり、恐怖で攻撃的になっている犬もいます。

そんな犬たちの不安や恐怖は伝染しやすく、文太のように病院が平気な犬でも、まわりにいる落ち着きのない犬を見ているだけで何かよからぬ気配を感じて緊張することもあります。

ブログなどで、診察台でおびえた表情のわんこの写真を拝見すると、ちょっと悲しくなってしまいます。自分ちのわんこやにゃんこが病院で怖がってるのって、そんなに面白いかな?診察台で震えているのなら、写真なんか撮ってないで「大丈夫だよ。」って声をかけて緊張を和らげてあげればいいのに・・・と思っちゃうのです。

ただでさえ呼吸器に問題の多い短頭種は、興奮するだけで麻酔のリスクが高まります。病院では少しでも興奮を抑えられるように、普段から「心をつなげるしつけ」を心掛けてあげてください。

それと、もうひとつ大事なことは、「太らせない!」。
太っているとそれだけのどの内部にも脂肪がつき、ただでさえ狭い気道がさらに狭くなって呼吸が困難になるし、麻酔時の気管チューブも入れづらくなります。

アメリカでは少しでも危険因子を取り除くために、肥満犬には麻酔前にまずはダイエットをさせてから、ということもあるようです。(The Whole Dog Journal June 2015 Vol.18, No.6 “Going Under”)


●文太の場合
13:35 点滴の留置針から鎮痛・鎮静剤を前投薬。元々寝ていたのですが、より本気でいびきをかいて寝出した感じ。でも物音がすると目をあけ、まだ意識はあるものの、立ち上がったときに足腰はふらついていました。



⑧麻酔薬導入(注射)
注射麻酔で導入し、より早く麻酔状態にさせる。注射麻酔は効き目が超短時間で、主に本格的な麻酔であるガス麻酔の気管チューブ挿管のためなんだそうです。

●文太の場合
14:05 いよいよ手術台へ。抱っこで連れて行って手術台に寝かせると、多少ぼーっとしつつも「え?何??」って感じでちょっと慌てて起き上がろうとしたのですが、「大丈夫。ここで寝んねしといたらいいからな。」とやさしく声をかけながらいつものように体をなでると「あ、そう?」とそのまままた大人しく横になって寝はじめました。

その間に点滴の留置針から麻酔薬を静脈注射。一気に落ちた感じですぐに意識がなくなり動かなくなりました。それはそれは、素人目にもウルトラスムースな落ちっぷり。点滴から鎮静剤、麻酔導入と、文太はほぼいつものように落ち着いて寝たままで麻酔に入ることができました。(私のなでなでだけで、先生や看護士さんの保定なし。)

普通はどうなのかというのはもちろん私にはわからないんですが、やはり多かれ少なかれ麻酔を入れるまではどの犬も(猫も)暴れる(暴れようとする)のでしょう。横で麻酔薬を入れた先生が「こんなに簡単にできるなんてすごいな・・・。そら、飼い主さんがこうやって横にいてくれたら、犬も安心やし一番ええわなぁ。」と、ぼそっとつぶやいたのを聞き逃しませんでしたよ~(笑)



⑨気管チューブ挿管、生体モニター取り付け
⑩吸入麻酔で維持

気管にチューブを入れて麻酔薬(ガス麻酔)を吸入できるようにし、また酸素を送り込むための気道を確保します。吸入麻酔は機械で簡単に濃度をコントロールすることができ、安全性が高いのだそうです。


⑪処置開始(術中モニタリング)
麻酔中は生体モニターで心拍数や呼吸数、血圧、体温、血中酸素飽和度、麻酔深度など随時確認して状況に応じて適宜調整します。

今回、麻酔のことを調べるにあたりいろんな資料を読みましたが、どれを読んでも「術中のモニタリングが最重要!」というようなことが書かれていました。何か異常があれば素早く対処すること、緊急時に備えて薬剤等必要な処置を事前に用意しておくこと、これが安全な麻酔のすべてと言っても過言ではなく、そのためには麻酔中のバイタルサインのモニタリングが不可欠です。


●文太の場合
導入麻酔で一気に落ちた後、気管挿管のために舌をぐいーーーっと伸ばした辺りまで見ていたんですが(ベロってあんなに伸びるんか・・・とびっくり。)、さすがにそれ以上そばで見学しているわけにもいかず(文太が心配とかじゃなくて獣医学的興味で見ていたかったけど)、お任せしていったん手術室を退出しました。

麻酔の導入がウルトラスムースだったこともあるのか、ありがたいことに手術中は体の機能がすべてものすごく安定していたそうで、全く問題なかったようです。

去勢と軟口蓋切除・鼻腔拡張手術が30分ほどで終わり、歯も口腔内のレントゲンを撮って確認していただきましたが「12歳でこの歯の状態はすごい!」と褒められるほど歯石もさほどついてなくて抜歯が必要なほど悪い歯もなく、歯石取りだけで30分ほどで終了。手術時間は合計1時間ちょっとぐらいでした。



⑫覚醒
犬の47%、猫の60%の麻酔事故は覚醒後3時間以内に起きていると言われています(AAHA:American Animal Hospital Associationアメリカ動物病院協会)。麻酔から覚めるときにも生体モニタリングは必須で、獣医さんも一番緊張する瞬間なのだそうです。


●短頭種のリスク
フレンチブルドッグなどの短頭種は軟口蓋が長すぎる場合が多々あり、特に覚醒時に軟口蓋が気道を塞いで呼吸困難に陥る危険性があるので(それゆえ、麻酔事故の確率も高まる)、意識が戻ってしっかり自力で呼吸ができるのが確認できる(本犬がチューブを嫌がって吐き出すぐらい)までは絶対に気管チューブを抜かない。

そのリスクを避けるためにも最近は文太がやったように軟口蓋切除と鼻腔拡張手術も一緒にやってしまうことを推奨される病院が多いようです。(以前、目の手術の相談をしていた病院でも、短頭種には麻酔をするときその2点はついでにやってしまうとおっしゃっていました。)


●文太の場合
15:10 すべての処置終了、麻酔離脱へ。
15:35 意識回復したので落ち着かせるためにそばへ。

いったん酸素カプセルに入れていただいたのですが(アスリートが使っているような人間用のものでした。酸素カプセルは炎症を抑えたり臓器の機能改善を促したりできて、麻酔の回復が格段に早くなるそうです。)いかんせん、文太は閉所恐怖症というか、狭い空間に閉じ込められるのを嫌がるので、外に出ようともがいて呼吸も怪しくなり逆に危なそうだったので出してもらいました。(最先端の機器の使い甲斐のないやっちゃ・・・。)

しばらく私がそばにいて「大丈夫やで。文ちゃん、がんばったなぁ。」と声をかけながらなでなでしていると落ち着いて寝はじめました。入院室のケージに入れてもらってしばらくそばで様子を見ていたのですが、まだぼーっとしていたもののすっかり息も元通りになり、爆睡し始めたので安心していったん預かっていただき、7時半に迎えに来てくださいということで病院を後にしました。


麻酔から無事戻ってきてくれて、これでホッと一安心。






・・・と思っていたら、案の定(?)事件が。
(長くなるので、もう一日だけ続く。引っ張ってすいませんっ。)




参考文献
*AAHA Anesthesia Guidelines for Dogs and Cats (2011)
*AAHA Senior Care Guidelines for Dogs and Cats “Anesthesia and Surgery”
*The Whole Dog Journal June 2015 Vol.18, No.6 “Going Under”
*Canine & feline anesthesia (Lyon Lee DVM phD DACVA ,Center for Veterinary Health Sciences)
*Senior Anesthesia: Age Doesn’t Stop The Need For Care (Jessica Tremayne-Farkas, Veterinary Practice News 2013.5.21)
*Addressing Anesthesia Concerns in Senior Dogs (AKC Canine Health Foundation, 10/14/2014)
*General Anaesthesia in Geriatric Dogs and Cats – FAQs (Murray Bridge Veterinary Clinic)
*Anaesthesia for the geriatric dog and cat (JML Hughes,Irish Veterinary Journal, 2008 Jun.1)
*Anesthetic Considerations for Geriatric Dogs (Nina Blackmon, RVT, VTS, University of Georgia)
*Breed-Specific Anesthesia (Stephanie Krein, DVM, & Lois A aWetmore, DVM, ScD, DACVA, Tufts Universisy)
*Anesthesia Safety in Bulldogs and French Bulldogs (Dr.Kraemer, Vet4Bulldog.com)
*FBRN Anesthesia Policy (Dr.Lori Hunt DVM and Dr. Dawn Ruben DVM, French Bulldog Rescue Network)

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